2016年（平成28年）4月に電力の小売が全面自由化され、私たちは家庭や店舗などで電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。

電気とガス、電気と携帯電話などの組み合わせによるセット割引メニューや、家庭の省エネ診断サービス付メニューなどのほか、近年では、「再生可能エネルギー（太陽光・風力・バイオマスなど）で発電した電気」のメニューを提供する電力会社も出てきています。

電気の購入契約を切り替えることで、再生可能エネルギー電気（再エネ電気）を利用することができます。

太陽光・風力・バイオマスといった再生可能エネルギーは、温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源です。

再エネ電気は、石油や天然ガスなどの化石燃料とは異なり、発電時にCO₂を排出しないことから、環境にやさしい電気といわれています。

CO₂排出量が減ることで温暖化の防止や、気候の安定など、多様な生物が関わりあう生態系への影響を減らすことができます。

再エネ電気を使うためには、大きく２つの方法があります。

＜作る＞屋根や敷地内に太陽光パネルを設置して、発電した電気を使う。
＜選ぶ＞電気の契約を再エネ電気メニューに切替える。

太陽光パネルを設置するのは設置コストや設置タイミングの面で簡単なことではありませんが、電気の契約を再エネ電気メニューに切り替えることは比較的手軽な環境配慮行動といえますね。

一方で、生態系への影響を考えない再生可能エネルギーの開発は、森林の減少や、生態系の破壊、地滑りのリスクの増加など環境への負荷が大きくなることもあります。生態系にも配慮した再生可能エネルギー導入を意識して、情報収集することが重要です。

再エネ電気メニューに切り替えても、電気は今と同じ電線から送られるので、電気そのものの品質や安定性は変わりません。ぜひ一度、どんな選択肢があるかを調べてみてくださいね。