多奈川ビオトープ」は、岬町の「いきいきパークみさき（多奈川地区多目的公園）」の中にあります。かつて、この場所は、山や谷が広がっており、たくさんの生き物が暮らしていたと思われますが、「関西国際空港」第二期事業の土砂採取場所となり、跡地は「多目的公園」として整備されています。

その一角、約2.5haの「多奈川ビオトープ」では、かつてここに暮らしていた生き物たちを呼び戻そうと、彼らの生育・生息場所となる湿地や草地を創出・維持管理したり、もともと周辺に生育していた種類の樹木を植栽したりするなど、「自然再生」に取り組んでいます。

約15年間の活動により、今では、季節ごとに多様な生きものに出会えるようになり、その豊かな自然の価値が認められ、環境省の「自然共生サイト」にも認定されました。

南海電気鉄道株式会社は、再生事業を開始した当初から、大阪府・岬町・大阪府立環境農林水産総合研究所と「おおさか生物多様性パートナー協定」を締結し、毎月の維持活動への参加や自然観察会の運営を通し、多奈川ビオトープでの保全活動を推進しています。

自然環境保全のため、普段は立ち入りが規制されていますが、５～１２月（８月を除く）の毎月１回（第３土曜日）、一般の方が参加できる自然観察会を開催しています。

観察会では、ビオトープ管理士の資格を持つボランティアが、生き物の名前や特徴を教えてくれるので、子ども達にも大好評です。

また、毎年１１月には、自然観察会に加え、自然素材を使った工作や輪投げといった遊びも楽しめるイベントを開催しています。自然豊かなビオトープに是非一度お越しください。