朝早くから鳴いているクマゼミ。昼過ぎには、鳴き止んでしまう。最近、大阪の街中では、このセミが一番多い。原因は、暑くなったからではないかと言われている。
蝉は、土の中で数年間を幼虫で過ごした後に地上に出てくる。成虫になってからの寿命が短い。最近、昆虫に興味がある子供が少なくなったといわれるが、夏、虫取り網を持って、公園に出かける子どもたちを見かける。
蝉の魅力は羽化する時の変化にある。美しい。そして、鳴いているのは、オスで、メスを呼んでいる。しかし、鳴き声を聞くためにはセミにも耳があるのだが、どこにあるのかわからないのではないだろうか。
成虫になり7月上旬から午前中だけ鳴いていた声も8月いっぱいで,終わってしまう。集中して出てきて鳴いて、交尾・産卵して死んでしまう。卵は枯れた枝に産みつけられ、次の年の夏に孵化し、地上に降り、土の中に潜っていく。根の樹液は、栄養が少なく成長は遅い、モグラなど天敵となる生き物も都会では少ない。安全で急ぐこともない。成虫になっても、それほど捕食する生き物も少ない。7月から8月の2か月間の地上に出て、交尾・産卵する生き方、鳥たちに食べられても、数が多いなら、影響は少ない。まして、虫取りする子供たちも少ない。都会は、クマゼミにとって暮らす場所として最適なのだろう。
蝉は土の中でゆっくり過ごし、地上に出て、世代をつないで死んでしまう。
土と空の2つの世界を知っている。彼らは、土から出る時は体の形を変えて、空へと次の世界へ移る。そのタイミングは、樹液の出方、地温で察知し、羽化する時は、地上へ出る体の成長や、地上に出て鳴いている仲間の声を感じて、出てくるのではないだろうか。土の単独生活から、地上の集団での生き方へ、土の中と空の2つの世界でたくましく生きているセミなのではないか。
